売掛債権の時効を防ぐ方法

 

あなたの会社や事業所にとって死活問題にもなりかねない、売掛債権の時効(貸し倒れ)を防ぐために有効な方法があります。次にその方法について、詳しくご紹介していきましょう。
債務の承認
売掛債権には確かに時効というものが存在します。仮に時効となってしまうとあなたの会社や事業所は貸し倒れの状態となり、資金繰りに困ってしまう事になります。しかし、たとえ時効になってしまったとしても債務者自身が、依然債務があると認める場合は、支払いの責任が無くなることはありません。
債務者が支払いの責任を認識している事を、「 債務の承認 」といいます。私はあなたに対して支払うべき債務が存在します、と認めるということです。
たとえ売掛債権の時効といわれる期間が過ぎていたとしても、あなたは債務者に対して、債務の承認を取る必要があるのです。

売掛債権を活用した資金調達のすすめ

たとえばこのやり取りを書面、メールのやりとり、会話(録音など)など、形として残る様に、債務の承認をとることが可能ですし、この作業は後々とても重要になります。
メールのやりとりでも証拠になりますので、残しておくことは絶対に必要なのです。
債務先に対して「〇〇の支払いお願いできますでしょうか?」とメールや書面等で連絡をします。
債務先から「もう少し待ってもらえませんか。□月までにはお支払いします」こういう簡単なやり取りでも債務の承認になります。もし債務者の意識の中で、債務がないと判断している場合であれば、「待ってください」とか「お支払いします」といった表現は使わないはずですからね。
このように相手自身が債務の存在を認識しており、支払いに対する責任を認めるような発言を引き出すようにして、債務の承認を得ることで、時効を防ぐことが可能になります。
ですので、口約束ではなく、メールのやり取りや書面・音声の録音といった形で残しておくことで、後々重要な証拠となりえるのです。
売掛債権の時効は経営に打撃を与えますので、時効にならないようにしっかりとした対処をするようにしましょう。

信用保証協会とはどういうもの?

 

あなたの会社や事業所の資金繰り改善の目的で、売掛債権担保融資という方法を利用し、新たな資金調達を行なう場合は、この信用保証協会を介して行なう必要があります。この信用保証協会とはどういう団体で、どのような役割を担うのかここで取り上げ、詳しくご説明していきたいと思います。
まず売掛債権担保融資とは何かを、改めておさらいしてみましょう
売掛債権担保融資:これはあなたの会社や事業所が有する、売掛債権を担保として、銀行などの金融機関から資金を融資してもらうという方法です。あくまでも担保による融資となりますので、返済義務が発生します。
また銀行や金融機関による融資に対する審査もしっかり行われますので、赤字決済や税金の滞納などがある場合は、ほとんどの確立で審査に通らないと言えます。

この売掛債権を担保にして融資をしてもらう際には、信用保証協会という団体の力を借りることになります。
信用保証協会といわれる組織が作られた背景や役割については、以下の様に、中小企業庁金融課が配布している資料に記載されています。
信用保証協会とは?
背景:経済産業省・中小企業庁は、中小企業金融が不動産担保に依存している現在の状況を脱却し、中小企業の資金調達の円滑化・多様化を図ることを目的に、中小企業者が売掛先に対して、自社が保有している売掛債権を担保にして金融機関が融資を行う場合に、信用保証協会が保証を行う制度(売掛債権担保融資保証制度)を創設し、平成13年12月12日からその保証制度を開始しました。
本保証制度では、中小企業者は、売掛債権を借入の際の担保として金融機関及び信用保証協会に対し、譲渡することとなります、当該譲渡についての承諾を売掛に対して求める、通知を送付するなどの「対抗要件を具備する手続」(担保の保全手続)を行うことになります。
中小企業信用保証協会とは: 「信用保証協会」は、中小企業者などに対する金融の円滑化を図ることを目的として設立された公的機関です。現在、全国に52の協会があり各地域で保証業務を行っています。中小企業者が金融機関から事業資金の調達を希望する場合に、信用保証協会が債務の保証を行うことにより、資金の調達をスムーズにする働きがあります。この信用保証制度は国の中小企業施策に基づいて行われています。

つまり、普通に銀行などの金融機関に融資をお願いしても、なかなか融資が下りないといった中所企業者の問題を打開し、中小企業の円滑な資金繰りのために信用保証協会が間に入って保証することによって、融資を受けられやすくすることになるのです。これまでは融資の際の担保になるものといえば主に不動産が大半でしたが、不動産担保からの脱却を促すという目的もあり設立されました。
そしてこの信用保証協会の保証制度には2種類の方法があります。
それは「個別保障」と「根保証」というものになります。
個別保証とは、借入れをおこなう都度、信用保証協会へ保証申込手続きを行い、保証を得て借入れをする制度です。
根保証とは、あらかじめ設定された、一定の借入上限額について信用保証協会の保証を得ておき、1年間、その借入上限額の範囲内であれば、「借入れ」⇒「返済」⇒「借入れ」⇒「返済」といったように、反復して借入れができる制度です。予め設定された枠内であれば、借入れのたびに、信用保証協会へ保証の申込をする必要はありません。

このように、売掛債権を担保にして銀行からの融資をしてもらう際に保証をしてくれる団体のことを言います。

信用保証協会を利用するデメリット

 

あなたの会社や事業所が銀行や金融機関に融資や借入の申請をしてもなかなか審査が通らない状態で、信用保証協会の利用もした事が無く、本当に審査に通るかどうか不安がある。
そういった企業経営者の方に優しく、初めての申請でも融資が受けやすい、長期の借り入れも可能になるなどが、信用保証協会を利用する際の、大きなメリットといえます。
しかし当然のことながら、デメリットとなることもいくつか存在します。
審査に時間がかかる
デメリットのひとつとして言えるのは、信用保証協会は審査を行うのに約1?2カ月の時間を要するという点です。
また提出書類や資料などが、大変膨大となりますので、申請をおこなうのに対する準備が非常に大変となります。
資金繰りが厳しく、通常業務の合間の準備作業となりますので、その負担も大きいのが最大の障害になります。
このことから、急ぎの資金調達が必要と考えている会社や事業所の方には、不向きといえる面も存在します。

信用保証料がかかる
資金繰り改善の為の、資金調達としての利用を検討するのですが、信用保証協会を利用するためには信用保証料という代金を支払う必要が発生します。信用保証料とは信用保証協会に対して支払う手数料のことです。あなたの会社や事業所の保証人となって貰うことへの、謝礼の意味合いがあると考えて頂ければ良いと思います。
では実際には、どれぐらいの信用保証料がかかるでしょうか?それは必要と考えている融資の金額や種類、また借り手であるあなたの会社や事業所の信用力によって異なってきます。ですが大凡融資額の0.5~2.0%と考えて頂ければ良いと思います。融資を受ける金額によっては、高額になる可能性もありますし、元金を返済するまで毎年払っていく必要がありますので、融資額や返済の期間によっては、やはり高額になる場合もあります。

2社間ファクタリングとは?

 

売掛債権を活用した資金調達の方法の一つに、ファクタリングというものがあります。ファクタリングとは売掛金を債権として買い取ってもらい、手数料を差し引いた金額を入金してもらう資金調達方法です。
融資や借入とは違いますので、借りない資金調達方法として最近話題になっています。
このファクタリングですが、その方法には2種類あります。それは[2社間ファクタリング]と[3社間ファクタリング]といわれるものです。ここでは、まず2社間ファクタリングについてご紹介してまいります。

2社間ファクタリングの意味と仕組み
ファクタリングの方法の1種類目は、2社間ファクタリングという方法です。
これはあなたの会社とファクタリング会社という2社の間で契約を結ぶという意味になります。
ある取引先の売掛金を債権として買い取ってもらいたいと思う場合、その売掛先の取引先に、売掛債権の売買に関する事項を知らせないで行なうということになります。知らせなくても法律的に何も問題はありませんので安心してください。
2社間ファクタリングを図に示すと下記のようになります。

2社間ファクタリングのメリットは?
2社間ファクタリングを行う際のメリットは大きく次の2つがあります。
取引先に知られない
あくまでもあなたの会社とファクタリング会社の2社の間での契約、やり取りになりますので、売掛先である取引先に知らせる必要はありません。売掛金の入金日までに資金が必要という理由でファクタリングサービスを使用する訳です。そういった意味では、あなたの会社や事業所の資金繰りが厳しいという事実を、取引先に知られる事なく資金繰りが行えるというメリットがあります。
また、あなたの会社や事業所の資金繰りが厳しいという事情を、得意先に知られる事で今後の取引を再考されてしまうかもしれないリスクを回避できることも、大きなメリットといえるでしょうね。
このように、2社間ファクタリングは売掛先に知らせずに売掛債権を買い取ってくれるサービスの事なのです。
素早い資金調達ができる
2社間ファクタリングは、取引先の承諾や了承が必要ない取引ですので、素早い資金調達ができるというメリットがあります。後ほど、ご説明しますが3社間ファクタリングの場合ですと、売掛先の会社の承諾も必要になります。スムーズにいけば問題ないのですが、取引先が売掛債権の売却に難色を示す、同意しないといったことになると、ファクタリング契約自体ができないことにもなります。契約締結の為に話し合いなどの時間が必要になります。
資金がすぐにでも必要という状況では効率的なことではありませんね。2社間ファクタリングの場合は、即日に現金を用意するサービスを提供しているファクタリング会社もありますので、素早い資金調達ができるという、とても大きなメリットがあります。

2社間ファクタリングのデメリットとは?

 

先に2社間ファクタリングのメリットについて説明しましたが、勿論デメリットも存在します。
では、どの様なデメリットが存在するのか見ていきましょう

手数料が高い
2社間ファクタリングは、後ほど説明させて頂きます、3社間ファクタリングと比較して手数料が割高となるというデメリットがあります。
ファクタリング会社によっても異なりますが、買い取る、売掛債権の額面の10%~30%が手数料として差し引かれることになります。
売掛債権を買い取って頂き、売掛先の得意先にも知られることも無く、素早い資金調達ができるという非常に大きなメリットはありますが、その分手数料が高くなる傾向があるのが難点です。
では、どうして2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングと比較して手数料が高くなるのでしょうか?
これはファクタリング会社側の債権回収に伴うリスクが高いからと言えます。
2社間ファクタリングの場合は、ファクタリング会社からしてみれば次の3つのリスクが存在することになります。

売掛先から、実際に売掛金が支払われない可能性がある。
売掛先からの入金が完了するまで、あなたの会社や事業所の経営が維持できない可能性がある。
売掛先から正規に支払われたとしても、あなたがファクタリング会社に送金しない可能性がある。

ファクタリング会社からすると、あなたの会社や事業所が有する売掛債権を買い取ることで、その手数料を差し引いた金額をあなたの会社に支払ってくれます。これは、あなた会社や事業所が、ファクタリング会社から前借りのような形で資金を調達したことになります。
ファクタリング会社は、払い出した金額を回収する為に、このような3つのリスクを背負う事になります。
2社間ファクタリングの手数料が高めに設定されているのは、この様な背景が関係しています。